修士論文審査会にて研究成果を発表しました

2025年2月14日、滋賀大学大学院データサイエンス研究科の令和6年度修士論文審査会がオンライン(Zoomを使用)で開催され、私も研究成果を発表いたしました。

発表時間は1人15分(発表10分、質疑5分)という形式で行われました。無事に発表を終えることができ、先生方や聴講者の皆様から貴重なご意見を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。

発表論文

論文題目: 自転車乗車異常フォーム検出のためのマルチモーダルAIアーキテクチャの開発
著者: 戸簾 隼人
指導教員: 義久 智樹 教授

研究概要

近年、スポーツサイクリングの愛好者が増加する一方で、特に初心者サイクリストが不適切な乗車フォームにより怪我をするケースが課題となっています。 これまでの異常フォーム検出は、専門家による目視や室内環境での解析が主で、実走行中のリアルタイムな対応は困難でした。

本研究では、この課題に対応するため、慣性計測ユニット(IMU)と2D LiDARセンサーを組み合わせた新しいAIアーキテクチャを提案しました。 このシステムは、サイクリストの動き(IMUデータ)と脚部の空間的な挙動(2D LiDARデータ)を同時に捉え、機械学習モデル(RNNベースのモデルとアンサンブル学習を活用した分類モデル)を用いて解析することで、実走行中における異常な乗車フォームをリアルタイムで検出することを目的としています。

実験の結果、提案手法は単独のモデルを上回る高い検出精度(F1スコア 0.862)を達成し、約0.657秒ごとのリアルタイム検出が可能であることを実証しました。

この研究成果が、初心者サイクリストの怪我の予防や、より安全で快適なサイクリング体験の実現に貢献できることを期待しています。今後は、屋外環境でのさらなる精度向上や、長期的なデータ収集によるシステムの継続的な学習機能の実現を目指していきたいと考えています。

余談

発表後、研究室で追い出しパーティーがあり、後輩達から花束と色紙をもらいました。嬉しかったです!

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